
各臓の関わりについて
みなさんこんにちは!おさきまるです。
今日は東洋医学のお勉強のお時間です。
前回で、五臓六腑の各生理について終了しました。
今日はそんな五臓のそれぞれの関わりについてお話ししたいと思います。
五臓の生理の応用編です。
それでは早速参りましょう。
心と肺
心と肺は同じ上焦に位置しています。
そして、共に陽の性質が強いです。
肺は気を司り気を巡らし、
心は血脈を司り血を巡らしています。
このそれぞれ巡らす働きは、お互いに助け合っており、
心の陽気を受けることによって肺は気をよく巡らし、
肺が気を巡らすことによって心は血のめぐりを助けています。
心と脾
脾が心の盛んな陽気を受けることによって、
胃腸がよく働き気血津液を生成しています。
また脾で生成された血は心の力によって全身を巡ることが出来ています。
心と肝
肝が蔵している血は心の司る血脈を通して運ばれています。
心血が不足した時は、肝血から補充を受けています。
肝の疏泄作用は心血を巡らす助けをしています。
心と腎
心の陽気は心包を通して腎に降り、
命門の火となり全身を温めています。
腎の陰気(津液)は心の陽気が活発になりすぎないように、
心の熱を冷ます役割があります。
肺と脾
肺は宣発、粛降作用によって脾胃の昇清、降濁作用を助け、
生成した気血津液を身体各部に巡らす働きをしています。
そのため肺の働きが低下すると、気血津液の停滞が起こり、
痰飲などの病理や水腫が生じます。
また肺気も脾が生成した気から補われるので、
脾の働きが低下すると肺の働きも低下します。
肺と腎
肺と腎は呼吸作用と、津液の輸送にお互い助け合っています。
肺の宣発、粛降作用は腎に津液を運び、
腎気の気化作用を受けて、津液が滞らないようにしています。
呼吸において肺は呼気を司り、
腎の陰気による納気作用で吸気を司っています。
肺と腎の関係が失調すると、呼吸障害、排尿障害が起こります。
肺と肝
肺気は肝の疏泄作用を助け、肝血を巡らす助けをしています。
また肝の疏泄作用は肺気の巡りを助けています。
肺と肝はお互いに協力して全身に気血が滞らず、
スムーズに流れるよう調節しています。
この働きが低下すると、気滞や血滞が起こります。
脾と肝
肝の疏泄作用は脾胃の昇清、降濁作用を助けています。
そのため肝が実すると、脾胃の働きを阻害します(脾胃肝実証)。
また肝が蔵している血は脾が生成したものであり、
脾胃が失調すると肝血も不足してしまいます。
脾と腎
脾胃は腎の陽気である命門の火と、腎の陰気である津液を受けて、
気血津液を生成しています。
また、腎に蔵されている津液と先天の精は、
脾胃で生成された後天の精で補充されます。
肝と腎
肝と腎は共に下焦に位置しています。
腎は津液を肝に送り、肝血が滞らないように潤しています。
この働きが低下すると、肝が熱を持ってしまうため、
血滞や瘀血が生じます。
肝の疏泄作用は腎の気化作用の働きを助けて、
津液を調節する助けをしています。
腎精は血と相互転化し補充されています。
五臓関係性
今日紹介した五臓の関係性は、
私たちの人体の仕組みを理解するのにとても重要なものです。
仕組みの中のパーツが足りなくなったり、
増えすぎたりすることでバランスを崩し、
仕組み通りに動かなくなることで異常をきたします。
この異常が症状なんです。
今日はそのことをしっかり覚えていてほしいです。
次回からは、パーツが足りなくなったり、増えすぎる原因について、
お話ししたいと思っています。
それでは、またね~。
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