
病因について
みなさんこんにちは!おさきまるです。
今日は東洋医学のお勉強のお時間です。
本日学習するのは、病因についてです。
病因とは、病の原因のことですが、
東洋医学では、病はまず臓の持つ精気の虚から始まるとされています。
精気の虚が起きている状態の時に様々な病因が加わることで、
臓に蔵されている気血津液の過不足を生じ病状が現れます。
病因は、内因、外因、不内外因の3つに分けられています。
少々長くなりますので、今日は内因についてお話しします。
内因
内因とは感情の乱れが原因となって病気を引き起こすものをいいます。
怒り、喜び、思い悩む、憂い、悲しみ、恐れ、驚き、の7つがあり、
これらが乱れることによって起こることから、
七情(怒、喜、思、憂、悲、恐、驚)の乱れとも言われています。
ある臓の精気の虚があれば、
その臓と関係ある感情が失調として現れるんです。
関係のある臓を傷めやすいですが、その他の臓にも影響が及ぶこともあります。
①怒
怒りは気を上昇させる性質があります。
怒りがこみ上げるときに、頭に血が上るなんて言葉を使ったりもしますよね。
そのため激しい怒りは急激に気を上に昇らせて、
人事不省の状態に陥らせることがあります。
怒の状態の時には、肝の蔵する血を消耗しやすいです。
また、怒りを溜め込むと疏泄作用が停滞して瘀血を生じやすくなります。
怒りは肝が正常に働いていれば、積極的な性質として働きますが、
血に含まれる津液が不足すると虚熱が発生する肝虚陰虚証や、
肝に血や熱が停滞、充満している肝実証の状態の時は、
イライラして怒りやすくなり、
逆に血そのものが不足する肝虚陽虚証の時は、
イライラやあるいは逆に消極的になりやすくなります。
②喜
心と関わりがある喜びは、気を緩ませる性質があります。
そのため喜びの感情は気血の巡りをよくするので、悪い感情ではありません。
喜びすぎて心がおかしくなるのではなく、
心は陽気が最も多い活発的な臓であるため、
気を緩めすぎると心の働きを抑制する心気の働きが弱くなり、
結果的に心の熱が多くなってしまうことで暴走を始めるのです。
具体的には、ちょっとしたことで悲しくなったり、
笑いが止まらなくなったりします。
③思
思いは気を結ぼらせる性質があります。
そのため思いすぎると気血の循環を滞らせます。
また考えることで気血を消耗します。
思いすぎは脾胃の気血津液を生成する働きを阻害し、
食欲不振や腹痛、下痢などの症状を起こします。
脾が正常であればよく考えて判断することが出来ますが、
病めば思考がまとまらなくなり、記憶も悪くなります。
④憂悲
憂いは気を閉塞させ、悲しみは気を消す性質があります。
どちらも肺と深い関係がありますが、
憂いは思うと似たような感情でもあるため脾にも影響を与えます。
憂いは肺の気を巡らせる働きを阻害するため、
身体各所で気血を滞りやすくします。
悲しみは肺にある気を消耗するため、
肺の精気である魄の働きを弱めて何かをしようとする気力を失わせます。
肺が正常であればこれらは落ち着いた感情を表しますが、
病めば滞った気を発散させるために愚痴をいいやすくなり、
気が不足していると悲しみやすくなります。
⑤恐驚
驚きは気を乱し、恐れは気を降ろす性質があります。
どちらも腎と深い関りがありますが、
驚きは腎の陰気の作用を弱めて心に熱が多くなり、
恐れは腎の陽気の作用を弱めます。
腎が正常であれば、これらは謙虚は感情を表しますが、
腎虚陰虚証のように熱が多くなった場合は、
心に熱が多くなるため驚きやすくなったり、根気がなく飽きやすくなります。
陽虚証のように寒が多くなった場合は場合は恐れやすくなります。
私の内因
わたしが起こりやすい内因は、
皆さんも想像できるのではないでしょうか。
はい、そうです。怒りです。
基本的には喜怒哀楽の様々な感情が豊かな方なのですが、
怒りの感情は特に昔からコントロールが出来ないんです。
これが一体何を表すのかといいますと、
怒りは肝と強い関りがあります。
肝と言えば血を蔵す臓ですよね。
つまり血を消耗しやすいタイプの人間なんです。
怒りのコントロールをするためには、
血を補充することを意識してみるといいかもしれません。
酸っぱいものを食べて血を引き締めたり、
そもそも血を生成してくれる脾胃の働きをよくするように意識してみたり、
そんなことを意識して生活してみようと思います。
それでは今日はこの辺で。
またね~。
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